青森ヒバに限らず、無垢材は乾燥状況等により歪み、割れが生じます。今回は、天板が割れてきたりひびが入った時のお手入れを紹介します。
割れ、ひびが入ってしまったら?
長期間乾燥した木材を使った場合でも、商品にする際に削ったり磨いたりとう行程が必要なため、ひび割れることはあります。ひび割れを直す方法として、
- 1、おが屑と接着剤を使う
- 2、市販の人口樹脂を使う
- 3、蜜蝋を使う
等がありますが、蜜蝋を使った方法を紹介します。
(わいどの木では蜜蝋自体の販売はしていません。天板磨き用のワックスには蜜蝋以外の素材も入っているため、補修には向きません)
使う道具と素材
まず、道具を用意しましょう。
- 1、ひびが埋まる分の蜜蝋
- 2、湯煎(溶かす)用のコップ
- 3、蜜蝋を取りだすスプーンなど
- 4、マスキングorメンディングテープ
を用意します。粒タイプの蜜蝋の場合、削る必要が無いので楽ですね。(固形のものは堅いので削るのが大変です)
蜜蝋が漏れないように養生する
次に、メンディングテープなどで割れの下側と周辺を養生します。ひび割れが下まで貫通していない場合は良いですが、蜜蝋を流し込みますので貫通している場合は念入りにテープで塞ぎましょう。
蜜蝋を湯煎で溶かす
湯煎(65~100度)で溶かします。レンジを使っても溶けますが、先に溶けた蜜蝋が沸騰し飛び散る場合があるので湯煎をお勧めします。
塊が大きい場合、70度で10分程度かかります。今回は沸騰させたのですが、100度湯煎で5分程度かかりました。
コップ熱くなるので取りだす際は軍手など使ってください。
溶けた蜜蝋を流し込む
湯煎で溶かした蜜蝋を、ひび割れに流し込みます。スプーンや爪楊枝などで誘導しながら流し込みましょう。この作業、かなり楽しいです。流し込んだらすぐ硬化が始まってしまいますが、ある程度の硬さ(粘土程度)であれば割れに練り込む事も出来ます。
あギャーー!!
せっかく養生したのに慌ててエライ事になってしまいました。でも大丈夫。こういう時、接着剤や合成樹脂では出来ない「やり直し」が効く「自然由来の素材」の魅力を感じますね。
人生も自然に生きたいものです。
あとは余分な蜜蝋を削って
蜜蝋を平らな物や木材、スクレーパーなどで削りましょう。定規でも行けるかも。
仕上げは紙やすり。
粗いものから初めて、水も使いながら細かい耐水ペーパーで仕上げます。
天板ひび割れの補修完成!
出来ました。65度という、天気が良くても溶けなくてで温めると溶けるという蜜蝋の性質、ひび割れの補修にピッタリだと思います。ハチが蜜をとった花によって色が変わるので、自分の天板にあった物を選んでください。色が違っても味になって良いですけどね。
わいどの木では、青森ヒバの天板も取り扱っています。
お気に入りの一枚を見つけるお手伝いもしますのでネットショップや直接来店でぜひご覧ください。
青森ヒバの天板テーブルはこちら
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