まんじゅうとおばば

あるとき、それはそれは美味しそうなまんじゅうが送られてきました。

それをじーっと見ていたおばば、これは食べなきゃバチがあたる。

そう思ったお婆は、食べたくて食べたくてしょうがありません。

そこで考えたのが、『晩にいなり寿司を食べさせるからそれ頂戴。』ときたもんだ

そこでやさしい息子は、まんじゅうはあげたくないし、おいなりさんは食べたいし

さー困った。

世間では、優しい息子で通ってるしあげなきゃなにを言われるかしれません。

困った! とりあえず仏壇にお供えする分ということで、はなしが決まりました。

ちょっと、息子が用事をたすのに外に出て帰って来てびっくり

お婆が、でっかい皿を手に持って一生懸命まんじゅうを積んでいました。

『あれ ワイの先祖はそんなにいだっけ?』

おばば、そんなときには耳が聞こえず

ただただ積むのみ、いったいどれくらい積んだら気がすむんだろう?

そこで、でっかい声で『なんぼ積むのさ?』

『だってこのまんじゅう2段重ねになってるもの』

もう、とまりません。そこにいたみんなただただ見物するのみ。

明日までの、賞味期限だのに先祖様たちは食べきれるんだべが?

まんじゅうは怖いというが本当ですね。

まんじゅうを送ってくれたウジュコちゃん、このように一箱はまたたくまになくなりました。

ごちそうさまでした。

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