飯塚様のヒバ材でのリフォーム完成しレポートいただきました。その① 2006・9・21なお、HPの『青森ヒバのひみつ』にも載せてあります。
【 はじめに 】
我が家には、3歳からアトピーと喘息を患っている息子(高校2年生)がいます。大学病院のアレルギー科に通院していたこともあるし、喘息で1ヶ月弱の入院生活もありました。良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら現在に至っています。
今年、アトピーが悪化した彼を見て、思い切ってアトピーに効果があるといわれている青森ヒバでリフォームを思いつきました。そこで、工務店に6畳の部屋を青森ヒバで見積もってもらったところ、びっくり。床材だけで1坪33万円。6畳だと3坪だからそれだけで100万円。それに壁材、他の材料、手間賃等を考えるとどうも250万位に・・・。
さすがに息子の部屋にそんなお金をかけられない。工務店の人も『青森ヒバは高いし、せめて米ヒバや米松だったら安くできるからどうですか?』といわれてしまう。でも、アトピーに効果があるのは青森ヒバなのに、妥協してもねぇ・・・。と思いつつ、インターネットで検索をしていたら、なんと青森ヒバを10分の1の値段で販売してくれるページにぶつかりました。そこで、知り合いの大工さんに、この材料を使って部屋のリフォームが出来ないか交渉したところ、『自分たちで材料を調達したらOK』ということになりました。ここから、私たちと村口産業さんとの出会いと青森ヒバでの部屋リフォームが始まりました。
【青森へ】
6畳のリフォームじゃ大した量じゃないから相手にしてもらえないかもと思いつつ、恐る恐る村口産業さんに材料を分けてもらえるかメールを送信。社長さんから直接お返事を頂き、一度青森に材料を見に来ないかとのお答え。この時、少し躊躇してしまいました。村口産業の住所を見ると下北半島の突端、大間の隣。私は20年位前、一度大間に行ったことがあるのですが遠かった・・・。実は、股関節の大きな手術をして退院して間もない私は杖がなくては歩けないし体調も万全じゃない。おまけに行くとしたら旦那が休みのお盆の時期だけ。もう、新幹線も飛行機もチケットが取れない。そうしたら旦那が『車で行こう、疲れたら横になれるし、やっぱり材料を見てみたい』こうして、私たちは車で約12時間かけて風間浦村に向かいました。
【わいどの家】
朝の4時半に埼玉を出発し夕方3時半ころ、どうにか村口産業さんに到着。
社長さんが出迎えてくれて、木工所を見学させてもらいました。
木工所はヒバ特有の匂いで一杯。不思議なことに工場の中に入ると長距離の移動であんなに疲れていたのに体がすっきり。木工品や材料を見せてもらい、いろいろなヒバのお話を
聞かせていただき、納得の上で材料を分けていただくことにしました。また、実際の施工例としてわいどの家を見学させてもらいました。わいどの家は、中に入ると木の香りとリラックスできるとても広い空間が広がっていました。
当日私たちは、宿泊場所も決めずに急に風間浦にきてしまいました。宿が見つからなければ車の中で泊まればいいやと思っていたところ、村口社長に、それなら今日わいどの家がたまたま空いているから素泊まりで良かったらと言われ、ご好意に甘えて泊めていただくことにしました。
夜、何の音も聞こえない静寂とヒバの香り、そして朝、ウミネコの声で目覚める生活に感動しました。社長の奥様に朝、獲れたてのイカの刺身をご馳走になりさらに感動。イカが透明でぴんとしている。イカって白くないのね。
【すのこつくり】
村口社長の何か作っていきなさいとの一声で、旦那はすのこを作っていくことにしました。
息子のベッドとして木工所の中で3枚のすのこを製作しました。
旦那も学生時代以来の製作でとても楽しそうに夢中で作っていました。
私も足が不自由でなければ挑戦したかったです。
そして、分けていただいたリフォーム用の材料、おがくず、チップと製作したすのこ等を
車に積み、自宅へ。車の中はヒバの匂いで一杯。車の運転は疲れるはずなのに、なぜか、元気。遠かったけれど、やっぱり行ってよかったです。自分たちもとても納得できたし、あんなすばらしい体験をさせていただいた事を社長と奥様に感謝します。
【小林デンタルクリニック】
目指すは小林デンタルクリニック。
こちらは村口産業さんの内装材料を使った歯医者さん。
無青森から帰ってきて、今度は大田区へ。理をお願いして休憩時間に病院を見学させていただきました。
中に入ると木の匂いが漂い、ここが森の中じゃなくて病院なの?という感じ。
きっと、患者さんもリラックスでき、治療も楽しく受けられることでしょう。
とっても素敵な小林さんご夫婦にいろいろな家つくりのお話を聞かせていただきました。
息子も同行し、部屋つくりのイメージをつけてきました。
【 リフォーム 作業工程】
作業 1 日目
畳を処分し、下地つくり(根太)
床材を少し貼る
作業 2日目
床材貼り完成
壁の鴨居をはずし、下地つくり(間柱)
作業 3日目
下地(間柱)つくり
壁材を貼っていく
作業 3日目
下地(間柱)つくり
壁材を貼っていく
作業 4日目
壁材貼り
作業5日目
残りの壁材貼り
巾木、廻りふちをつける
入り口ドア調整
作業6日目
床板の調節
入り口ドアの調節取り付け
【リフォーム上の注意点】
材料について
? ヒバ材は天然木 であること
材料には多少ゆがみやそりがあるので 大工さんとしては腕のみせどころであること。
特に床材は厚みが30ミリあり、普通の建材だと15ミリなので何年かしたらそりやゆがみが出ることがあること。
でも、そこがムク材のいいところなのかもしれません。
また、カタログ等で売られている青森ヒバ材がどうして高価なのかというと、手間がかかる上にゆがみやそりを除いた材料を選んでいくとほんのわずかしか流通しない現状があることがわかりました。
? 隙間が見えるけれど 隙間ではない こと
材料を貼っていくと隙間ができるように見えますが、しっかり組んで貼っていくので隙間自体はありません。ただ、見た目に隙間は見えるので、それが気になる方は考えたほうがいいかもしれません。村口さんが、青森まで見にいらっしゃいといった意味がよく分かりました。
大工さんについて
? 信頼のおける技術のある 大工さんを選ぶ こと。
最近は、材木屋に材料を発注すると、プレカットという既に材木が部屋の大きさに合わせてカットされた状態で届くので、手間がかからないそうです。市販の建材で6畳のリフォームなら2日ですむそうです。今回は部屋の状態や木の状態に合わせて、大工さんにすべてカットし削ってもらいましたので手間はかかりました。カットやゆがみを調整できる、信頼のおける大工さんを探しましょう。また、しっかり見積もりもとってもらいましょう。
? 作業中、 音 が出ます。
部屋や材料にあわせて材料をカットするので電動丸のこの音が出ます。
マンションや隣家に一声、工事をすることを伝えましょう。木っ端やおがくずをとっておいて貰って、それを作業が終わったら近所に、入浴剤にお使いくださいと配ると喜ばれます。
【 一生モノの部屋 】
完成して
床と壁をリフォームしたついでに地域のシルバー人材センターにお願いをし襖の張替えをしました。2年前に障子の張替えをお願いしたのですがとても丁寧で安価。なんと襖屋を息子に譲って引退した本職人さんがやってくれるのです。
今回、息子のリフォームした部屋に入って職人さんが一言。
『この部屋は物凄くいい部屋だな。床もしっかりしている。ヒノキじゃなくてなんだろう。』
さすが、数多くの家の襖張替えをしてきた眼は違う。違いがわかるのね。
『青森ひばなんです』と答えたら『高かったろう。でも、 一生モノの部屋だな 』
いやあ、この職人さんの一言、感動しました。やっぱり青森まで行ってよかった。あの時、妥協してほかの材料で作っていたら満足のいくものを作ることはできなかったかと思っています。
息子のアトピーはというとまだ、わかりませんが落ち着いており熟睡できるそうです。
これはまた、時間を追って報告できればと思っています。
我が家は予算上一部屋しか今回リフォームできませんでしたが、将来的には他の部屋にも利用できればと思っています。できれば、お金をためて総ヒバの家を作ることが夢かな。今回のリフォームでは村口さん小林さんをはじめいろいろな方に関わっていただいき、本当に感謝しています。
参考までに、かかった費用 (6畳)
村口産業さんで購入
青森ヒバ床材 3坪 75000円
青森ヒバ壁材 6坪 90000円
これ以外にかかった費用 (あとは大工さんとの交渉しだい)
大工さんの日当6日分
下地用 根太、間柱、
見切り材・廻り縁材・巾木材
ふすま 6枚張替え
今回作業をしてくれた大工さん
さいたま市北区植竹1-13 飯塚工務店 048-664-0430
青森ヒバでお部屋リフォーム
LOHASで一生モノの部屋つくり
こんなに明るく木の香りのする健康的な部屋へ
飯塚さん、ありがとうございました。
満足いただき感謝してます。
新潟から月一度ぐらい来る材木商の方で、森さんという方がいます。
その人は、木に携わって40数年、もう75歳は過ぎてると思います。
その森さんの言った一言がずーっと心にやきついています。わいどの家が一年過ぎた頃来て
『おーようやくこの家も落ち着いたなー』
この言葉の意味が、なんとなくこの歳で理解できるようになりました。
人間はやはり、自然がなくては生きられないし、また自然に生かされてるんだってことを
忘れてはいけないんだと。
飯塚さん、これからも宜しくお願いしますよ。
時々様子をお知らせください。
ありがとう。
と、書き終わったら、飯塚さんよりまだ終わってませんよとメールが来たわけ
あいかわらずのはやとちり・・ごめんなさいね!
レポートは、これからが本題ですね。
飯塚レポーターよろしくおねがいします。
さきほど、またお手紙もらいました。